チャート機能を使い倒すコツ②
フィボナッチ・リトレースメント
フィボナッチ・リトレースメントは世界中でもっともよく使われている値幅観測ツールですが、MT4のデフォルト設定では黒背景で見やすい黄色の設定となっています。しかし、白背景に黄色のラインでは見にくいので通常は色を青などの白背景で見やすい色に変更していることと思います。
【色変更方法】
フィボナッチを描画したチャート上で右クリック>表示中のライン等>Fiboをクリックし「編集」をクリック。フィボナッチ・レベルのスタイルから色を変更できます。
この時に、もうひとつ変更しておきたいのがフィボナッチ・レベルの説明です。以下のように、全ての説明のあとに「 %$」(半角で、スペース+%+$)を追加してみてください。
すると以下のように、各フィボナッチレベルのレートを同時に表示することが出来るようになります。
この設定をしておけば、いちいちカーソルを合わせたり、だいたいこのあたりといった大雑把な判断をしたりしなくてすみます。1回設定してしまえば次回からは自動的に適用されます。
また上のチャートでは61.8%と100%の間に78.6%を追加してありますが、これは右側の一番上にある追加ボタンを押した上で他の水準と同じ要領で記述すれば大丈夫です。この78.6%はよく76.4%(=100%-23.6%)の間違いではないかと言われるのですが、この値は61.8%の平方根です。更になぜ平方根が登場するのかという質問も受けるのですが、もともとフィボナッチ比と平方根は切っても切り離せない関係があります。
フィボナッチ・エクスパンション
一例として1.618✕1.618=2.618となり、1.618という数字は2.618の平方根であることがわかります。上記の78.6%は76.4%とかなり近い数字ではありますが、こうした理由で78.6%を好んで使う人もいるわけです。同様に1.618の平方根は1.272となりますので、100%と161.8%の間の数字として127.2%を設定しています。
この127.2%はフィボナッチ・エクスパンションでしばしば威力を発揮しますので是非お試しいただきたい比率です。フィボナッチ・エクスパンションでも以下のように「 %$」は設定しておきましょう。
ややこじつけっぽい例ではありますが、雇用統計前の安値は水曜の戻り高値からNY市場の安値までの下げ、その後翌木曜東京朝の戻り高値を逆N波動と考えると、127.2%のターゲットと雇用統計前の安値がほぼ一致していることがわかると思います。
今回は、ちょっと一手間加えるだけで、フィボナッチ・リトレースメントとフィボナッチ・エクスパンションの各水準がとてもわかりやすくなるというテクニックを紹介しました。
フィボナッチ・エクスパンションはMT4画面上部のツール>フィボナッチ>エキスパンションより表示いただけます。
◆本稿は筆者の個人的見解に基づき、執筆されたものです。あくまでも個人ユーザー向けのコラムとして提供された参考記事であり、FXTFの見解、分析ではございません。