ホーム> 山中康司 >FXTF - Fibo_Pivot【第一弾】

FXTF - Fibo_Pivot【第一弾】

前回まで「かんたんプログラミング」と題してカスタム指標の作り方講座を進めてきました。こうしたテーマに対する興味の有無は両極端であると思いますので、今回はテクニカル指標へとテーマを変え、MT4で使えるカスタム指標の中からFXTF – Fibo_Pivotを取り上げて、その使い方の応用編を説明したいと思います。
このカスタム指標の基本的な説明はFXTFのウェブに用意されています。まず、そちらをお読みいただき概要を理解した上で今回の説明をお読みいただくことをおすすめします。
https://www.fxtrade.co.jp/pdf/indicator/FXTF_Fibo_Pivot.pdf

FXTF – Fibo_Pivot

FXTF MT4には「FXTF – 」から始まるカスタム指標が標準で20種類(2017年12月現在)搭載されていますが、FXTF – Fibo_Pivotはザラバのチャートにピボットレートをかなり自由な設定で表示できるツールです。
今更ピボットの計算方法がどうのといった話は省きますが、よく使われるピボットには本来の「ワイルダーのピボット」とそれを改良した「フィボナッチピボット」の2種類があります。私は後者のフィボナッチピボットを使いますが、それは本日説明する応用編で使い勝手がいいという理由からです。
簡単に言うとワイルダーのピボットは、各水準が等間隔では無いのですが、フィボナッチピボットでは各水準を等間隔にしてある点だけが違いです。FXTF – Fibo_Pivotではどちらのタイプのピボットも使えます(ClassicとFibonacciの選択)し、各水準の表示をするかしないか(trueかfalse)も出来ます。
本日説明に使う設定画面は以下のようになっていますが、Calculation ModeがFibonacciになっていれば各水準の表示の有無や色はそのままでも構いません(変更箇所を赤い四角で囲んでありますが、Pivotの水準を見やすくするためMagentaピンクに変え、使わないS2, S4, R2, R4をfalseと非表示にしてあります)。

ドル円1時間足にこの設定のFXTF – Fibo_Pivotを表示してみましょう。

Fibo_Pivotの見方

まず、代表的なFibo_Pivotの見方(=売買手法)を紹介します。もちろんこれ以外にも手法は存在しますが、今回は他の手法はいったん忘れてください。
ピボットを用いた売買手法はもともとデイトレに向いた手法で逆張りが基本です。つまり、上がったところで売り下がったら買う、下がったところで買い上がったら売る、となります。今回はわかりやすく、以下のルールに限定します。
売り=「R1で売りPivotで買う」
買い=「S1で買いPivotで売る」


ラインマーカーを引いてある日をご覧ください。これは売りの日で「R1(黄色のラインマーカーのローソク足)で売りPivot(水色のラインマーカー)で買う」という流れを示しています。
しかし、常にこの方法でやってもうまく行きません。その前の日を見ていただくとわかりますが、R1で売ってもほぼ終日R1よりも上で推移しているため、仕切りのルールが適用できません。そこで、もうひとつ条件を付け加えます。
「一定の条件を満たした時のみ」、「R1で売りPivotで買う」、「S1で買いPivotで売る」とします。

一定の条件とは

一定の条件とは売買を行った後に、仕切り(利食い)が付く可能性が高いという条件です。 この条件の説明前に以下の図をご覧ください。

 

 

↑ゾーン6

R3

= = =

 

ゾーン5

R1

= = =

 

ゾーン4

Pivot

= = =

 

ゾーン3

S1

= = =

 

ゾーン2

S3

= = =

 

↓ゾーン1

 

この図は、各水準の間をゾーンと称しています。Pivotより上R1までがゾーン4、R1からR3までがゾーン5、R3から上は全てゾーン6です。Pivotから下も同様にS1までがゾーン3、S1からS3までがゾーン2、S3から下は全てゾーン1です。
そして、前日の終値(クローズ)がその日のピボットのどの水準で引けたのか、をクローズゾーン(C)と呼び、当日の始値がその日のピボットのどの水準で始まったのかをオープンゾーン(O)と呼び、それぞれ6通りの36通りの組み合わせを考えます。ただ、FXは24時間取引ですから週初にギャップアップ、ギャップダウンが無ければオープンゾーン(O)は3か4に限定されます。つまりクローズゾーン(C)とオープンゾーン(O)の組み合わせは6×2=12パターンです。
そして、過去10年間のクローズゾーン(C)とオープンゾーン(O)の組み合わせから、エントリー後に75%以上の確率でPivotで仕切れる(利食える)パターンを見つけ出したのが以下の表です。「y」のしるしが付いているところが75%以上の確率を示していますが、特にラインマーカーを引いた3行は全通貨ペアに共通な高確率な組み合わせです。「C3-O3」、「C4-O3」、「C5-O3」の3パターンだけ暗記しておくのもよいと思います。

これで、「一定の条件」が何なのかはお分かりいただけたと思います。この条件(「C3-O3」、「C4-O3」、「C5-O3」)の時に、「R1で売りPivotで買う」、「S1で買いPivotで売る」と効果的なデイトレを行うことが可能です。それでも、残りの25%はワークしないわけですから、他の手法を組み合わせる等の工夫をしていただくと良いと思います。
*上記3表は「転載を一切認めておりません」のでご了承ください。

◆本稿は筆者の個人的見解に基づき、執筆されたものです。あくまでも個人ユーザー向けのコラムとして提供された参考記事であり、FXTFの見解、分析ではございません。

リスク警告 / 免責事項

  • 当サイトは、投資判断にあたり参考となる情報の提供を目的としており、金融商品の売買を勧めるものではありません。
    投資の最終的な判断はお客様ご自身の責任でされるようお願いいたします。
  • 当サイトは、当社が信頼できると判断した情報を掲載しておりますが、その情報の正確性、完全性を保証するものではありません。
    ご提供する情報を利用につき生じた何らかのトラブルや損失・損害等につきましては、当社及びブログ執筆者は一切責任を負うものではありません。
  • 当サイトでご提供する情報の著作権は、当社又はブログ執筆者で帰属します。許諾なく、コンテンツを翻案、公衆送信等いかなる目的、態様においても利用することはできません。